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Works in Chiang Mai
タイ、チェンマイに1年滞在していた際に制作した作品。
滞在中使用していた大学校内のスタジオをモチーフとしています。そこは私にとってなんの背景も持ち合わせていない場所で、今までになく描く対象と自身の間に共鳴する何かを見つける必要性を感じました。
風景と時間をかけて向き合うために私はカメラを使わず、デューラーグラスを用い室内をトレースし、パースを有したスケッチをつくりました。それを起点にいくつもの工程を経て制作を進めました。
そんな中、現地で手にした日用品等をキャンバスの代わりに使用することで、支持体の素材が否応無く画面の造形に関与するさまに興味を持ち始めました。
それと同時にイメージの定着手順が複雑になり、結果として長年取り組んでいる奥行き表現と抽象表現について多角的に考察する試みとなりました。
Building Blocks
Note:Revisiting, A particular Border
チェンマイで住んでいたコンドミニアムの近くに、重機を使わず人力で少しずつ解体している建物がありました。それは主に竹でくまれた足場に覆われ、緊張感のある構造物として私は好奇心を持って見ていました。少なくても10ヶ月以上そんな状態が続いたある日、新品の窓ガラス板が運び込まれました。
彼らは取り壊しているのでなく、その建物をリフォームしていたのです。効率が優先される今の世において、その行程は私には驚くべきものでした。彼らは、完成は成すものではなく訪れるものと捉えているようさえ思えました。
その独特な生産に私はとても面白みを感じ、また刺激を受けました。
その工事現場をモチーフに、解体と再生をテーマに制作しました。
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